タモを作っている最中に丁度よくタモの角度修正を質問された。
タモの角度にこだわる人も多い気もする。
個人的にははヤマメを掬うだけなら、とんでもない角度でなければ何でも良いと思っている。
角度は腰に差して違和感を感じなく、カッコ良ければ ?? 良しとしている。(笑)
しかしヤマメを抜くとなると角度にはこだわりたくなる、アユと違ってヤマメは下受けが多く、ある程度の角度がないと使い難いと今は思っている。
「今は思っている。」と言うのは、私はまだヤマメの抜きが完全に身に付いていないので、抜き方も変わると思っている。
なので今は道具に頼るんです。。(笑)
鬼怒川だと渡辺名人のヤマメ抜きは最高に上手でカッコ良いでしょ、今度よくコツを聞いてこよう。
出だしから話が少し脱線してしまった、角度直しは意外と簡単?
まず、未塗装な事が前提です、完全に乾燥している状態だと最低でも一晩くらい水に漬ける。
十分に水分を吸わせたら、角度を直して、ハイ終わりです。冗談(笑)
角度修正前、金魚すくい網の状態。
もし制作途中であれば、大まかに削りだした状態までで中断。
枠は太さを整えるくらい、癖直しや枠の接着は後で。
多少の角度変えなら良いが、角度を大きく弄るとアールの付いた枠も回転する事になるので未接着が理想。
とにかくある程度の角度が決まらないと接着面が決め難いです。
柄の部分もある程度整えた状態でストップ、枠の近くは中仕上げ程度まではやって下さい。
角度を決めた後で枠を接着、気になる癖を修正等の際に更に削ったり、蒸気や煮たり、水分にさらすので、中仕上げ程度の削りにして下さい。
適当な木材等で柄の部分の逃げを作る。
そして適当な物でプレス、私は今回バイクジャッキとギターアンプでした。
柄の末端に注目、工具箱で末端を押して角度を修正。
0度方向に戻すので有ればこの逆の事をすれば良いだけです、柄を持ち上げる方向に力を加える。
写真をもう一枚追加。
やってみれば簡単な事が判るでしょう。
あとはこのまま放置して十分に乾燥させる。
でもね、気になって「どれどれ?どうなった?」と思ってよく外して見ちゃいます。(笑)
なるべく湿度の低い状態、良い換気の環境で、タモの事は一週間くらいは忘れていた方が良いと思います。
乾燥が足りないと...どうなっちゃうのか? 判りません? (笑)
プレス後に一晩置いた状態、まだ乾燥が不十分なのでこのまま置いておくと元の方向に戻って行くはず。
角度直しの理屈はとても簡単です、でも天然木なので材の状態によっては、割れが入ったり、折れる事も有ります。
蒸気を当てて直す人が多いですが、この方法も材が水分を十分吸っている状態じゃないと大変です。
蒸気でやるならデカイ鍋やフライパンで煮た方が簡単です。私も煮る時はフライパン派。。
しかし、どちらの方法も結局は乾燥時に何か治具で押さえていないと、材が動いてしまいます。
なので横着者の私はタモをお風呂に一晩漬ける、 次の日にプレス状態で角度調整して暫く放置がお勧めです。
この横着プレスで修正しきれない場合は、フライパンでグツグツと煮て修正後に横着プレス。
それでもダメなら捨てましょう。(笑)
壊さないコツは良く水を吸わせ、しなやかにして、無理に曲げずに、少しずつ角度を加える。
乾燥が足りないと塗装後に角度が戻ったり、捻じれたりする事も有ります。
ここまでが私のやり方です、他にも色々な方法が有ると思います、頑張ってください。
解りやすく説明したつもりですが、ここまでの文面を読んで「コイツ何を言っているだか判らね~?」とか「この野郎は意味不明だな?」という方はもっとタモ作りの修行?をして下さい。(笑)
なので、こんな事に私は責任持てませんよ~。(笑)
自己責任でどうぞ。。